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■ 塗り・マスク指定から塗るまで


さて、線画が完成しましたら塗りましょうぞ。
んで
ここでの塗り手順は2種類有ります

 1・マスクを使って塗る  ◆マスクを使って塗ったサンプル
 2・全て手作業で塗る  ◆手作業で塗ったサンプル


昔の筆者…まぁ当店のギャラリー、数ヶ月前の原画に直接塗っていた頃は
マスクは使わず大雑把に塗った後余計な所を手作業で消していくと言う激しくマンドイ事をしていました
…それはそれで、味はあるかもしれませんが
しかしせっかく”マスク” という機能があるのであれば使わなければ、文化人として。

と、いう訳で【1・マスクを使って塗る】を解説していきたいと思います
まずマスクについては↑の◆ マスク解説を読んでいただければ、どういった機能かは分かるでしょうが
問題は使い方。
難しくはありません、が、ちと一定の手順を踏まねばなりませんので、しばしお付き合いくださいまし。

 ※PCで新たに線画を描き起こした場合、を前提に解説します。 原画に直接塗る方法も補足しますがご了承ください


では最初に
マスクの使い方、何処にあるのか、について

マスクは、全てのレイヤに初めから備わっています。 任意に追加することも出来ます。
とりあえず、この矢印を押してみてください

すると、現在の線画レイヤの下に【マスク】と書かれたレイヤが出現しましたね? これが線画レイヤに備わっているマスクとなります。
このまま展開しっぱなしでは邪魔になるので
もう一度矢印を押し、たたんでおいてください

マスクの存在を確認できたところで、一つ。
レイヤ解説を読んだ方は、このまま進み
読んでいない方は
「レイヤがなんたるか」を知っていても使い方が分からないなら、一応読んでおいてください

そんで
このマスクを使い塗るんですが
線画に直接塗れば結果は言うまでも無く悲惨なことになりますから
レイヤ解説で説明したとおり、レイヤを重ねて塗ることになります

まずレイヤを
塗るパーツ分作り出し、合成方法を【乗算】に、間違えないために名前も塗るパーツの名前にしておいてください

こんな感じで良いでしょう。

ちなみに私は、塗り続けて目と頭が疲れてくると頻繁に塗るレイヤを間違えて凹むので
似たような漢字一文字のレイヤは平仮名にしています
レイヤの作成が終わり、さぁ塗るぞ〜!って訳ではござらん

…まぁこのまま塗り作業に突入する事も出来ます
それぞれのレイヤにベース色を塗り、影を上塗りし、はみ出した部分を丁寧に消せば良いわけですから
その方法も又良しって事で。

んで
レイヤの作成が終わりましたら、この矢印のマスク展開ボタンをクリックしてみて下さい
そしてどのレイヤでも良いですから、展開されたマスクを指定してみましょう
(レイヤと同じくサムネイルをクリックすればOK)

するとオヤマァ。 画面が真青になりますた
決してブルーパニックではありませんし、線画が消滅したわけでもありませんのでご安心を
コレがマスク編集画面です 何故に真青なのかと言うと、知りません。

それでは試しに、↑の図で言う【髪レイヤ】のマスクを選択し
RBGの値を0(白色)、ペンは一番濃く、ペンサイズは最大まで大きくし、マスク上に適当な線を引いてみましょう

こーんな感じでちょこっと。

そしたら次に、線を引いたマスクが備わっていたレイヤ…
上の図では【髪レイヤ】ですね、そのレイヤを選択してください
まぁレイヤ上には何も変化がありません
ですが、色を塗ってみると…

何と先ほどマスク上で引いた線の場所が塗れません!

そう、先ほどのマスクに塗った白色の部分にマスク保護が掛かりました

【髪レイヤ】の【マスク】で、線画で言う所の髪以外の場所を白で塗りつぶしてしまえば
髪以外は塗ろうとしても保護され、髪だけをはみ出さず綺麗に塗ることが出来るのです。

マスクの使い方は分かっていただけたでしょうか?
と言っても「塗りたくない部分を全部白に塗りつぶすのは大変すぎる、メンドクセェ」
ええ、その通りです。
んな事やってたらマジで日が暮れます
ではどうするか?

その説明の前に、
試し塗りした【髪レイヤ】のマスクを”クリアする為”
マスクに切り替えたらRGBの値が0(黒)で塗りつぶしてください

では早速。
その方法とは  【領域指定】

この機能は、線に囲まれた部分や色の付いた部分を丸ごと選択でき、それを塗りつぶすことが出来ます
それを上手く使い、あらかじめ線画の、例えば髪の毛の部分を全て領域指定し塗りつぶします
塗りつぶした場所を再度領域指定すると髪の毛全部を指定したことになります
指定場所を反転し、マスクに切り替え白で塗りつぶせば…
これだけで髪の毛以外の場所に保護がかかりました。

多分筆者のオツムが足りないせいで、あれこれ必死に説明しても伝わるか怪しいもので
とりあえずやってみましょう。

では下準備として
邪魔ですからマスク展開ボタンを再度押しマスクを畳んでしまいましょう
次に…
一度にゴチャゴチャ指示してしまって申し訳ありませんが

@【領域-閉鎖域】アイコンをクリックし
AとCで囲っている物がペンの代わりに出てきたのを確認したら
Aの【境界】をクリック
すると【レイヤ選択ウィンドウ】が出てきますので
Bの【任意のレイヤ】を選択し、【線画のあるレイヤ(この場合は「線画レイヤ」)】を選択、OKを押す
Cが【見たまま】から【線画】に変わったのを確認次第
Dの【描画モード】をクリックし
Eのレイヤウィンドウで【色を塗る為に作成した別のレイヤ(この場合「髪レイヤ」)】を選択する


これで
マスク指定を簡単に行う【領域指定】の下準備が終了しました

(ちなみに「カレント」ってなんのこっちゃと言うと、『現在選択中のレイヤ』って意味です。)

今の作業で
【領域指定】を起動し、線画レイヤから領域を抽出し他のレイヤに色を置く事が出来ます

次は
線画の髪の毛の部分を領域指定し、髪レイヤに切り替え塗りつぶします
これから髪のマスク指定の為の塗り作業ですので
髪に塗る予定の色から数段階濃い色を選択

 (これはあくまで、指定の為に塗り残しが無いか確認する色ですので、後で消しますから適当で良いです)

色を塗るためのレイヤ(この場合「髪レイヤ」)を選択していることを確認したら
そしたら、線画の髪の部分にマウスカーソルを持っていき、クリックしてください。

そうするとこんな感じになるでしょう。
まだら模様の場所が領域外、そうでない場所が領域指定されている場所
もしも予期せぬ場所まで領域指定されてしまったら、恐らく線画に途切れた部分があり、そこから漏れ出したのだと思われます
探し出し塞いでください

これで髪の部分が領域指定されました。
しかし普通に指定しただけでは、範囲が狭く塗り落しが出てしまいます
試しに【髪レイヤ】へと切り替え(間違えて線画レイヤに塗らないように!)、アイコンか右クリックの【塗りつぶし】で塗ってみましょう
…


明らかに荒が目立ちますね(^^;

これでは良くありません。 とりあえず今塗ったのは、【元に戻す】か
@の【消しゴムツール】を選択し、Aの【塗りつぶし】アイコンか、右クリックによる【塗りつぶし】で消しておいてください

ちなみにBは、【領域解除】 新たな領域を指定したい場合や、指定されている状態では、その部分しか塗れませんので
解除したい場合はどうぞ。



では、一体どうすれば、この精度の低い領域指定を修正できるのか?
それはいたって簡単。

領域を広げれば良いのです

もう一度、髪の部分を領域指定し
今度はメニューの【編集】より【領域を太らせる】をクリック

普通は【度合い:1】で問題ありませんが
原画に直接塗る方や、補正時に太いペン先を使った方は
問題ありと言うことであれば増やすなり回数を重ねてくださいね

さぁ、するとどうなるか
…
何か、領域がピクリと微妙に動き、広がったような気がしませんでしたか?
それを確かめるべく再度、【塗りつぶし】で塗ってみましょう
クドイようですが【線画レイヤに塗らないように】

今度は綺麗にぬれました

そしたら同じ手順で、領域を指定したら、領域を太らせ、塗りつぶし
その繰り返しです。


ここまでの手順をご理解いただけましたか?
それでしたら、残りの部分を同じく領域指定で塗りつぶし
それを全着色用レイヤで行ってください
これが基本的な塗り作業の第一段階となります。

さて、それでは全て領域指定からの塗りつぶしで塗り終わりましたね?
それでしたら、指定できない程小さい範囲など塗り残しがあるでしょうから
一番小さいペン先で塗りつぶし
全て終了したらこんな感じになるかと思われます

乙です


原画、スキャンした絵に直接塗る方もこの手順で可能かと思います

ただやはり、主線が大分太いのと境界線が取れていない、というのがあると思いますので
主線が太くて【領域を太らせる】でも荒が出る場合は太らせる度合いを【2】に。
境界線の途切れが多く、マスク指定が困難な場合はマスク無しで塗っちゃいましょう。
色の数だけ、レイヤを乗算モードで使い
大雑把にベース色塗る→影を塗る→地道に消していく
で、行けるかと思われます。
てか以前私がやっていた方法ですから、根性さえあれば無問題です


さてー、
こっからがマスク指定(保護)の開始です
これさえ終了すれば、後はご自由に着色して構いませんので
もうしばらくお付き合いください

という訳で、マスク指定を行います。

まず、マスクを展開し(下の図、赤丸をクリック)
そうしましたら、【領域-閉鎖域】のアイコンをクリックしマスクを指定したいレイヤを選択します
そうしたら、色が塗っていない場所をクリックし領域を指定
次に選択したレイヤのマスクを指定し、グリッドでRGCの値が100(白)を選択
そして塗りつぶし。

こういう風になれば
以上、これで、このレイヤのマスク指定は終わりです。

着色用レイヤの数だけ同じ作業を繰り返し
全て終わりましたら
一応キチンとマスク保護がかかっているかを確かめる為に
マスク保護をかけたレイヤで適当にペンツールで塗ってみて下さい
問題なくマスク保護がかかっていれば、先ほど色を塗った部分のみに着色できます
例え塗りつぶししても、レイヤ全てが塗りつぶされることはありません
この時点でマスク保護確認とベース色を乗せる為に
描く着色レイヤのベースとなる色で塗りつぶしを行ったほうが良いかもしれません

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