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■ 線画補正・原画に直接塗る場合


スキャナーで取り込み線画にそのまま着色する方
PCでは表現できない鉛筆独特の雰囲気があり非常に味のある絵となるのですけども
線画って思った以上にゴミが多いんですよね(^^;
完璧に余計なものは消したと思っても、消し後とか紙の質感とか折り目とか、目に見えない紙の凹凸等等
いらん物まで取り込んでくれます

そのまま色を塗ろうものなら、風情は有りますが、コンピューターグラフィックスとはとても言いがたいし見方によっては汚い
ではどうするのか? と言うと…pixiaの出番です

まずは、大雑把なゴミと、白い部分をより白に。 黒い部分をより黒に分ける作業。 次に細かなゴミ取りと
pixiaで線画補正をします

さて、pixiaを起動してください
起動し終わったら次に 【ファイル】から【開く】をクリック、補正したい線画を選択し開きます
 (アイコンからでも良いですし、ファイルをドラックしてきても開けますので、お好きなほうを)
この時点で補正したい線画を適度な大きさに縮小して置いてください
可能な限り解像度は高いほうが良いんですけども、作業に支障が出るようであれば小さく
マシンスペックと相談して無理はせずに。

で、開きましたね?
したら早速補正というわけではありません。
【環境設定・最適化】をまず読んで、ツールバーアイコンを揃えて下さい
読んだという方、もしくは既にその設定は終わっている方は問題ないのですけど
後々の解説関係でも、ツールバーのアイコンが揃っていると仮定して話を進めていきますので
食い違いが無いためにも… まぁpixiaを使えば私が言ったアイコンの機能が必要不可欠になるでしょうし
 一応よろしくお願いしますね

さて、ツールバーの設定が終わったら、いよいよ線画補正に入りましょう。

まずはココ、【色調補正】を押してください
そうすると色調補正のウィンドウが出てきます

こんな感じに。
この色調補正という機能、とりあえずこの、右上から左下にかけて有る3つの点が付いた白い線
真ん中をとりあえず右、左へとマウスでドラックしながら動かして見ましょう
…もう分かりますね、この白い線を左側に動かせば黒が強調され、左に動かせば白が強調される

右…

左…と
正しく言えば

 ・一番上の点=白を強調
 ・真ん中の点=黒を強調
 ・一番下の点=濃度を強調


これらを上手く調整して、線画である黒い部分を残し、なおかつ白い部分をより白くする
個人の好みにもよりますが、

こんな感じで良いのではないでしょうか。
あくまで大体のゴミを取るだけですし、強くかけ過ぎると線画がボロボロになりますので注意
そしてこの作業が終わりましたら後は地味ーに小さなゴミをポチポチ取っていきます
消しゴムのカス等の小さな黒点を白で塗りつぶしていくわけなんですが、直接原画に色を落とすわけではなく
レイヤ機能を使います
何故かと言えばレイヤ上から白を塗っていけば、ミスった時、いざと言うときの修正も簡単だから
それともう一つ重要なことが。

間違って『消しゴム』を使い線画レイヤに直接塗ってしまうと、線画が消滅してしまいます

これはマジで大事な事。
消しゴムとはその名の通り消します
線画のゴミを消そうと『消しゴム』で消してしまえば、ゴミどころか”線画の白い部分その物を消してしまう”
するとどうなるか
普通は裏地である青が見えますが、人によっては裏地を白へ変更している方もいるでしょう
そうしますと線画のゴミどころか白い部分をを消した事に気づかず
マスク保護で領域指定をする時に悲惨な目に合います
ですので補正する場合は、これからの手順を確実に実行してください


とりあえず1を選択し(余計なレイヤを作っていなければそのまま)2の編集をクリックします
 一番上のレイヤ名が「原画」となっていますが【LAYER0】の部分をクリックすると名前を変更できますんで、他のところは弄らないように。

出てきたメニューの追加をクリックし、次に出てくるウィンドウはそのまま【OK】を押します

そうしますと、【線画レイヤ】の下に【レイヤ1】が出てきましたね
ゴミ取りをする場合に塗るレイヤは必ずこちらを使用してください

 ここで注意点が一つ。
色調補正が終わった線画の白い部分で、マウスの右ボタン(スポイト)を押し続けながら上下左右に動かしてみてください

んでこの部分に注目。
どうでしょう、白い部分は真っ白といえる白になっていますか?
そうはなっていない部分が多くあると思います。これは少なくともpixiaの色調補正の限界なんでどうしようもないんです
この白に成り切れていない状態で、上からRGBそれぞれ100の白を上塗りしてしまえば確実にはっきり分かる荒が出ます
ですから、色調補正を終えた線画のゴミ取り作業は
RGBそれぞれ”99”にしておくと吉です

ちなみに...
「いちいちRGBを99にそろえるのがメンドイんじゃ、ゴルァ( ゚Д゚)」と言う方は

99に揃えた色のまま、パレットの上で右クリックをポチっとな。 すると...

パレットを編集することが出来ますた
これにより頻繁に使う色を溜めておけることが出来ますので上手くお使いくださいませ〜
ヘルプファイルをあんまし呼んでいない人向けですがね(^^;

それが分かったところで、ゴミ取りの方法についての続き

赤丸の1番と2番をクリックし(既に押されているのならそのままで問題ありません)
3番、状況にもよりますが基本は図で選択されている最も濃いペンを選んでください
4番、これは完璧にその場その場で切り替えましょう、ペン先の太さなんで。

…エー感じにゴミ取りできましたか?
ゴミ取りをしていると、確実にどうしようか迷う箇所があると思われます

こういう部分迷いますね(^^; どの線を残すべきかとか、薄い線はどうしたものか、とか。
原画の段階で綺麗に描いていなかった手前が悪いんですけど
トレーシング台等で原画を綺麗に描くすべのない方等では限度が有ります
 まぁ、こんな感じの部分はですね、どう補正するかと言うと…
お任せします(笑
己が描いたんですから、どうすれば良いかなんて聞かずとも分かりますよきっとw
ですが、境界線はしっかり保ってください。 塗りの段階で面倒なことになりますから

又、赤丸で囲った部分の細かいゴミ取り、髪の先端や繊細な作業が要求される箇所は、最も小さいペンでも結構難しいと思いますので
そんな場合は、ペンタブでちょいちょいっと手直ししておきましょう
その前に各自ペンタブの針圧感知モードをオンにしておいてくださいね、 漏れのは使えねぇなんて言う方は知りません
終わりましたら、

この【補助設定】のアイコンをクリック。 そんで

【タブレット】の項目で、【自動スムーズ】と【ブラシサイズに反映】にチェックを入れます
【ブラシサイズに反映】ってのは、その名の通りpixiaの針圧感知モードオンって事ですが
この【自動スムーズ】って何やねんっつうのは
チェックを入れた状態と切った状態でペンタブの針圧感知で線を引いてみれば分かるかと思いますが、線が非常に綺麗になります
マシンスペックにもよって重くなる場合もあるんですけど
少なくともウチでは、自動スムーズにチェックを入れてないと針圧感知は使い物になりません、問題なければ使っておきましょう
さてこれで、細かい部分やアナログな手法が必要な部分もどうにかなると思います

補正中に「し、しもうた!間違って消した!元に戻せねぇ!」とか「スキャンして改めて見ると何かおかしくね?」等
今の手順で、後はペン先とサイズ、色を黒に変えるだけで修正できるんで、合わせてお使いくださいませ


続きまして
更に細かいゴミ取り作業に入ります
まずはpixiaのレイヤで1を選択し、2の編集、

出てきたメニューで【複写】をクリックしてください
そうすると選択したレイヤ、線画の複製が出来上がります

1の複製した線画を選択し、2のアイコン【フィルタ】をクリックします

出てきたフィルタのウィンドウ内の【効果】を選択し、下のほうにある【2値化】を選択
【設定】で、しきい値99%程度の数値を入力しOKを押した後【実行】を押すと…

怖っ(汗
こんな感じに。 何故にこんな事をしたのかと言うと、まぁ2値化した複製線画を見てください
さっきのゴミ取りで完全に塗りつぶしたと思っていた場所に幾つか黒点が見えませんか?
2値化は白と黒を完全に分け、”しきい値”を高めると、目に見えないゴミを叩き出してくれます
目に見えないんだからいーんじゃねーの って思われるかもしれませんが、色を塗ると以外に目立ちますよw
早速取り残したゴミを取ろうかと思いますが
レイヤを間違わないように
当筆者も数度間違え数時間を無駄にした経験が有ります(^^;
複製レイヤとゴミ取り用レイヤを入れ替えて、ゴミ取り用レイヤを選択しましょう

間違って複製レイヤに塗らないように。

…以上、これで補正作業は完了です。


 >>補正についてちょっと補足 ”2値化補正について”
この2値化補正ってのは以前私もやってましたけど、もあまりオススメできません。
高解像度、それも7000ピクセル以上の超高解像度から2値化しなければ線画は激しくボロボロになりますし
マシンの負荷がハンパでない
正直言って色調補正と大差ない気もしますし。


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